USTREAMって知ってますか? 知っていると思いますけどね。端的にいえばインターネットで映像を生で配信できるサービスのことです。最近あった事件だと、USTREAMで自殺を生放送した若者がいる! ということで大変話題になっていました。怖いですね。まあでも驚くほどのことではないでしょう。そういう事ができる世の中になってしまった、というだけの話です。そっちの方がびっくりですね。
他にも、何日か前にあの坂本龍一が、自身のライブをUSTREAMで生放送していました。あとアジカンも。僕は坂本龍一の方を自宅のこたつで本を読みながら聴いていたのですが、いやー凄い時代になったものだと、何しろこたつで本読みながら坂本龍一がどっかでやっているライブをBGMにしているわけで、「寝ころんでだらだらしながらライブが観たい」というクソみたいな需要を、USTREAMが充たしてくれたんですね。
これが凄いのは自宅でスゴイ人の演奏やパフォーマンスがタダで観れるっていう話じゃなくて(それならテレビでも出来る)、世界中の「お金が無いけど面白いことはできる、面白いものは作れる」という点にあるのだと思います。テレビというのはどうも、放送枠の買い取りとかスタッフとかの経費で、スゲー金がかかるみたいなんですよね。
一番組を撮影するのに、何千何億がくだらない世界。当然そんな世界だと「それだけの資金を投入する価値のあるもの」しか作ってもらえないわけです。そういう状況を壊したのが、USTREAMが変えた一番大きな点なのかな、と僕は思いますね。「誰でも映像を配信することができる」ことによって映像配信の多様性が生まれて、きっとこれからもっと気が狂ったような作品とか、誰も考えもしないような作品が出てくるでしょう。楽しみです。
あ。本について書いておくと、よくできてました。USTREAMが何なのかっていうのも丁寧に書いてあるし、何が出来て何が出来ないのか、生の強み、さらにはビジネスへの活用法とUSTREAMを企業が利用する際の資金はいくらかかる、何が必要かといったところまで、あとユーストリームの今後の課題(肖像権とかね)まで含めて、かなり入門としてわかりやすかったです。
僕もUSTREAMでなんか配信してみようかな、とか思いました。うちの犬を映し続けるとか(親ばか
- 作者: 小寺信良
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/11/10
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