基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

トランスフォーマー/リベンジ 映画感想

感想

 なんだったっけな、観終わった時に真っ先に思った感想があったはずなんだけれども、忘れてしまった。映画自体はとても面白いものでした。ストーリーは相変わらずひどいもので、DVDだったら再生バーを右に移動させてるな、というぐらいだったのですが、変形、映像が素晴らしい。物凄い密度で、もうこれだけ観たのだから二時間ぐらいたったか? と時計を見たらまだ一時間しかたっていなかった、ということもあったぐらい。映像はパワーアップしている…。いったいいくら金をかけたらこれ程のものが取れるのだろう。映像の多くに米軍が関連していて、実際の所を言うと自分はその部分が気になって気になって、素直に映像の素晴らしさをたたえながらも多少気持ち悪いな、とも思ってしまいました。個人的な感想を言えば、映像以外の部分で大いに不満の残る作品だったかと。極力ネタバレしないようにすると、味方のオートボットが強いというよりもこれただ単に米軍が強いんじゃねーの? という展開が非常に多い。オートボット達はまるでペットのように人間に使われていてなんとも不思議な感じでした。↓ネタバレ
 ここからネタバレで。まず第一に、最初の一連の事件は確かに圧倒的だった。自分も凄すぎて口をポカーンと開けて見ていたけれど、味方が誰で敵が誰なのかまったくわからない。ドカーン! やられた! で、そいつは誰だい? 出てくる奴らはほとんど全部新キャラクターで、何一つわからない。その後も彼らは普通に出てくるが、一切説明は入らず当然のように戦線に加わっている。結局最後の最後まで誰が敵で誰が味方なのかよくわからなかった。でっかいのと闘ってたツインズはいつのまにかいなくなってたし。あいつらはどこにいったんだ?

米軍賛歌

 前作であるトランスフォーマーからして凄かった。撮影には米軍が協力を惜しまず、ターミネーター4では実物を使えなかったF−22ラプタートランスフォーマーでは実物の映像を使用したり。新兵器もばんばん出てきて、米軍兵士はオートボットと共に地球を守り、命を惜しまず敵を格好よく倒す。正直いって前作だけならそれ程の気持ち悪さは感じなかった。あくまでも主役はオートボットたちであり、米軍はそれにつき従っているオマケのように感じられた。

 それが今回どうしたことか、米軍が出ずっぱり、彼らはまるでオートボット達をペットか何かのように従えて、新兵器を惜しみなく投入し宇宙を支配しようとするディセプティコンをぼっこぼこにしていくではないか。え、なにそれ? 主役は米軍じゃないでしょ? 何でそんなに米軍ばっかり出てきて、オートボット達はペット、もしくは人間の兵器みたいになっちゃってるの? とにかく米軍が驚異的な力を発揮して、爆撃はするわレールガンでデカイ敵を撃ち抜いて殺すしで映画を通して米軍の力を誇示したいとしか思えない。主人公は女に誘惑されても浮気だからと断りつづけ、家族のことを大事に思うスーパーナイスガイで、最後の最後には自分の命を犠牲にして世界を救おうとする。さらにはプライム達から、このマトリックスをたくすことができるのは、勇気と自己犠牲の精神を持つ者だけだ、ってそれはさすがに気持ち悪いですよ。こういう時はカウンターパンチ的な発言をする人間が側にいないとどうしてもまともに主張を受け取れない。さらにいえば自己犠牲の精神を発揮するのは主人公だけじゃなくて、オートボトも自分の身を犠牲にしてオプティマスをパワーアップさせるしセクター7の偉い人も危険を顧みずに敵に突っ込んでいくし。

 視聴者…というか米国人に対して死を恐れずに自己犠牲の精神で国防に当たれ! というのがこの映画の主張なのですか。ああ、ダメなところばっかりじゃなくて良かった点にも触れておかないと。

 オプティマスが三対一で戦うところが一番映像的に素晴らしいと思った。よくあれだけ動いて、三人を相手に戦うものだなと。それからなんといってもラストバトル、なんだかんだいっても米軍が兵器をばんばん使って敵を蹴散らしていくのは爽快だし、今回はオプティマスの合体もある。じいさんが簡単にやられてしまったのは完全に予想外だったけれどもあの流れになるのか。それから第二作の成績次第ということになりそうですけれども、第三作に繋がる展開もきっちりと。もちろん見に行きます。