基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法1と2

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 (PHP文庫)

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 (PHP文庫)

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2

 1はそこそこ、2は微妙。ある程度文章の書き方入門などの本を読んだ方には常識ともいえる知識が多いと思います。1に関しては最初の三章が本を読むことについて、あとの三章が書くことについてで合計六章。読む事というのは恐らく書く事と直結しているのだろうと思います。僕も本を読まなかったらブログなんか更新できませんし、本を読むことが好きな人はやはり書くことが好きな人が多いです。1はそこそこ面白いのですが、2になると電脳術とかいうわけのわからない項目が増えている。デジカメ取材術編やパソコン編など、役に立つのかもしれないけれど、そこは人それぞれだろう…という部分ですね。『福田和也氏の方法』とタイトルにババーンと出ているので文句を言うのもおかしいのですが、ほとんどの部分が自分には実践不可能、というかめんどくさくてやりたくないものだったので参考にはなりませんでした。

序 ひと月百冊を読み、三百枚を書く
第1部 どう読むか(本の「効率的」な読み方
「抜書き」の多様なメリット
本以外の情報の集め方)
第2部 どう書くか(情報整理から表現へ
文章上達の「近道」とは
より幅広く書くために) 

1 ひと月百冊読み、三百枚書く私の文章術(書き方(本質編
実践編)
デジカメ取材術編)
2 ひと月百冊読み、三百枚書く私の電脳術(パソコン編
モバイル編)
3 ひと月百冊読み、三百枚書く私の情報術(収集編
活用編)
4 ひと月百冊読み、三百枚書く私の時間術(日常編
オフタイム編)

 まず「抜書き」ですね。本の中で気になったところでページを折り、それを後でメモ帳に移すのが大事だといいます。抜書きすることによって自分がなにを書きたいのかわかってくるんですね。僕もよくやります。本書はしかし『手で書く』ことを推奨しているのです。これはちょっと自分には出来ない。たとえ多大なメリットがあったとしても無理。手でなんか書いてられない。だって疲れるもん。あとは新聞・雑誌のスクラップ方法などもあるのですがこれも自分には関係ない。読まないし、読んでもスクラップとか面倒くさいもん。なんかめんどくさいんですよねーやり方がいちいち。情報収集術などはやはりある程度の基礎はあるはずですが、人によってやり方はかなりバラけます。だからこそタイトルに『私の方法』と書くのは当然っちゃあ当然なんですが卑怯だなーとも思うわけです。あわねーって思っても「私の方法ですから」という言い訳が成立するわけですから。そんなこんなで抜書きとスクラップ方法が自分の場合役に立たなかったので本の半分ぐらいの価値しか享受できなかったのであまり楽しめませんでした。それはやっぱり本を読む『目的』と本書が内容的にあってなかったのだと思います。本書でも本を読むことに限らず、書くこと、情報を集めること、すべてに明確な目的を持てと言っています。

 僕がこの本に求めたのはまずひと月百冊読むための方法、つまりは速読のやり方ですね。書く方はどうも自分は割と速いらしいので特に気にしていませんでした。自分が今までになるほど、と思った速く読む方法が一つだけあって、それはただひたすら知識を増やすことです。知識があれば内容の把握もスムーズになって、読む速度も速くなります。たとえばフーコーを読もうと思った時にいきなり読むより、フーコー入門などを読んでからの方が理解度が高く、読む速度も速くなるはずですよね? 勉強の予習と同じで、前提となる知識があればよいのです。同じようなことが本書にも書いてあり、それ以外に関しては、立ち読みしろだとか信頼できる書評家、お気に入りの本屋、古書店を見つけろだとか毒にも薬にもならないようなことばっかりでした。