- 作者: 橋本治,内田樹
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/11/27
- メディア: 単行本
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だって内田樹っていっつも偉そう(笑)じゃないですか。そんな内田樹がたじたじしているのだから、そりゃ面白いです。笑えます。げらげら。で、たじたじってのはどういう状態かってのを解説するとですね、たとえば現代国語について二人が語っているところがあるんです。そこで橋本治は、「作者は何が言いたいのか」という問題にシンクロするのが嫌だといい、内田樹はシンクロするのが得意だという。そこで内田樹が、橋本治にレクチャーを開始するんですな、先生、現代国語は「書いた人間」と「出題した人間」と「解く人間」の三人がいるんです! つって、「解く人間」にシンクロするんですよ先生! とかなんとか。それを橋本治は
橋本 そんなことできないですよ。だって俺、好きじゃない人に頭を合わせられないから(笑)。
内田 いろいろともう……面倒の多い人ですね!(笑)
もうね、爆笑ですよ。正直内容に真新しいところはありますけど、ほとんどは二人の本を読んでいればどこかで言っていたことす。ぐだぐだしていて二人の会話は全然噛み合っていなくて、内田樹と名前がバーンと出ているにも関わらず塔の本人はほとんど相槌をうっているだけ、などなど対談としては結構ひどいのかもしれませんが、なんといってもそこはスタープレイヤー二人ですから、ミーハー根性で楽しませてもらいました。対談というのは実際、対談している人間のファンでないと楽しめませんよねー。深い話をするには対談は向いてませんし、何が面白いのかっていったら、「あの二人が喋ったら何が起こるんだ…?」っていう化学反応的なわくわく感。そういったわくわく感をこの二人は提供してくれました。また本書は「橋本治とは何か」を解明するのをテーマとしているのですが、橋本治という存在は本当にとらえどころがない。おかしなところだらけで、把握はほとんど不可能です。しかし「橋本治のどこが凄いのか」は結構わかったかもしれません。そのうち書きます。