死と身体―コミュニケーションの磁場 (シリーズ ケアをひらく)
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2004/09/01
- メディア: 単行本
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「レヴィナス」と「身体論」と「現代思想」と「映画」この四つが内田樹が語ることのすべてと言っていいと思います。前回紹介した「他者と死者──ラカンによるレヴィナス」はこのレヴィナスに関して必読の一冊でしたが、本書「死と身体─コミュニケーションの磁場」は内田樹流身体論にとって、最も重要な一冊かと思います。ただ「死」というテーマがかぶっているだけあって、内容も「他者と死者」と「死と身体」では3割ぐらい同じなのがネックといえばネック。しかしまあ、そんなこといってたら内田樹先生の本なんか読んでいられませんのでハハハ。
ハハハ、書くことが無くなってしまった。うーんどうしよう。バラバラの内容の講演会で話したことをまとめた本なので、これだ! というまとめられる内容があるわけでもないところが紹介しづらい要因です。しかしそれでもなんとかこの本の内容を二つに分けるとするならば(余談ですが、話を二つに分けるというのは物事を簡単にするように見えて実は余計に複雑にしていることが多々あります。たとえば「お前らは敵か味方かはっきりしろ!!」 というようなことを、911事件の時にブッシュ大統領が世界に問いかけましたが、国が違えば利害関係も違うので一概に敵か味方かなんていう二元論ではっきりできるはずがない。できるはずがないのに二つにわけてしまったら、それは余計に複雑になってしまうでしょう。話をむやみに簡単にしようとすることは、結構いらない厄介さを持つことになっちゃいます。)、
続きです。なんの? と言われれば、この本の内容を二つに分けるとするならば、の続きです。二つとは、「死者を語り合うことが出来る能力を獲得した時に人間は人間になった」話と「時間というのは密度をコントロールするものである」つーことです。どちらも説明するにはめっちゃ大変なのでここには書きませんけれど、純粋に物語として面白いと思いました。「へ〜よくわかんないし、実感とは程遠いけど、それはそれとして面白いな〜〜」という感じ。そんなこんなで、内田樹の身体論は、本書にて!