何の前知識もいれずに行き、観終わってみたら凄い誤算があった。まず一つ目は1.テレビ版の続きではない これが個人的には大誤算で、前回の続きだろうからいったいアルト君はどっちを選ぶんだろうなーというぐらいの興味で見に行ったら最初からの再構成ということでアルト君はまた△関係をせっせと育てるのに忙しかった。二つ目は、この一作で映画が終わりではないということ。それを知らなかったので、映画を見ている最中も「え、え、これ、おわんの?いやていうかおわんないだろこれ…」と動揺しっぱなしであった。二作目があります。そこで完結するようです。
映画自体はとっても良かったです。シェリル無双で、なんかテレビ版の時のつっけんどんな表情とか態度がかなり緩和されて、5割増しぐらいで可愛くなっていたような気が。あとやはりマクロスといえば「歌」と「戦闘」なわけですが、これはねーやっぱり映画館ならではですね。「映画館でマクロスの歌と戦闘場面が見れる!」というだけで、正直行かない理由がなかろう、というぐらいには盛り上がりますので。しかしこの劇場版だと、戦闘場面は常にライブの場面と平行して描写されるので、そこだけ異常に盛り上がって、必然的にそれ以外の部分は日常の細々とした部分、戦争をやるためには当然それなりの理由と、細々とした設定が必要なわけで、それらを淡々と会話で処理していかざるを得なく、その部分は映画ということでさらに機械的になってとってもつまんないんですね。
しかし見ていて非常に不思議だったのは、アルト君に対してオズマさんが「お前に軍隊にはいる覚悟があるのか?」みたいな問いに対して、すぐに「おう、やったらあ!」とこたえてしまうところですよ。テレビ版でもほとんど同じなんですけれども、それにしてもこのアルト君の簡潔さはなんだろう、とエヴァンゲリオンの映画を見たばかりのぼくなんかは思ってしまうわけで。シンジ君はあんなに命懸けでエヴァに乗るのを嫌がって、しかもシンジ君以外に代わりがいないという超不遇な状況にいるにも関わらず、アルト君がヴァルキリーに乗る必然性っていうのはいったいなんなんだろう、彼は別に戦闘という行為に携わらなくても、いっぱい色々な未来が、取れるべき選択しがあるはずなのではないか、とアルト君の即断即決ぶりを見ていると思ってしまうんですな。
そんなことはまあどうでもよくて、歌と戦闘がちょーかっちょえーのでそれだけで大満足なのです。新曲も盛りだくさんで、もう何回書くんだよっていうぐらい書いちゃうけど、なんかもう最高なのね。映画館のあの音響で菅野よう子の曲が聞けるっていうのは。まあそんな感じで。