基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ONE PIECE FILM Strong World を見たよ

 面白かった点と面白くなかった点が混在していて結局満足度としてはそこそこといったところ。テレビシリーズのアニメも一回も観たことなかったので、単純に動くルフィが見れたのがとっても面白かったです。ゴムゴムのピストルー! とか言って腕を伸ばすわけだけれども、伸ばすわけだから当然縮んで戻ってくるわけで、それをはじめて映像としてみたら「あー、結構時間かかんのねー」と納得したり、「あー、ゴムゴムのガトリングってそうやって撃つんだー」とか純粋に驚きがいっぱい。でもやっぱりアニメでみると、いちいち技名を叫ぶのは白けるなとも思う。漫画だと気にならないのは、別に心の中で声を読みあげたりしないからであって、実際にやられると違和感がばりばり。一長一短。もひとついいところは、架空の動物がいっぱい出てくるところとか。ほんとにわくわくしました。以下ネタバレ全開

シキがひどい

 0巻の漫画を読んだ時点ではゴールド・ロジャーとわたり合ったり、たった一人で海軍に喧嘩を売るなどといった男気を見せていたシキさんだったのに、この映画だとただ単に純粋悪のようになってしまっていてなんだかなーと。あとシキさんの作戦はあまりにもずさんすぎるように思う。二十年もかかって出来たのがその動物の群れで、そんなもので世界を転覆させようと思っているなら甘いにも程がある。海軍にはメテオが唱えられる男や海を凍りつかせる男やタケシとか化け物がいっぱいいるのに、その程度の動物で勝てると勘違いしたのにはシキさんの知能はロジャー戦でニワトリ並になったと解釈するしかなくなってしまう。あとシキさんが最も平和な海イーストブルーにこだわる理由が0巻を読んでいないとわからないのでひどいなーと思ったし、作中でずっと「故郷が―故郷が―」というぐらいなら故郷のあたりをもうちょっと掘り下げろよ! と思っていたらそれが行われたのはEDであった。遅いよ! ぜんぜんおそいよ! 全体的に尺が足りていない印象を受ける。

架空の動物が良かった

 この「ONE PIECE FILM Strong World」という映画には架空の動物がいっぱい出てきて、そいつらが弱肉強食の中で強く進化させあっていく島が舞台なのだけれども、そこに出てくるたくさんの架空の動物が良かった。特に最初の十分かそこら、島にどんな動物がいるか、どんな風に切磋琢磨しているのかを示すシークエンスがあるのだけれども、一番面白いのはそこだった。架空の動物だから当然動き方も独特で、たぶんこれをアニメーションとして動かすのは相当骨なのじゃないかなーと思いながら観ていたけれども、凄く良く動いていた。惜しむらくは恐らくたくさんいる架空の動物達一匹一匹に細かい設定がつけられていたに違いないのに、その設定は最初チラっと見せられただけで後半何の意味もなかった。ただのパニックモンスターになり下がっていて、微妙。

他細々としたこと

 自分の感情とかを全部説明しちゃう村の人たちが出てきて、その直後にルフィが青臭い説教をしたときになんとも悲しくなってしまう。そこまでわかりやすくなくていい。シキもそんなにシンプルに悪い奴でなくてよい。どうせやるならネウロぐらいやってくれないと。完全に殺せたはずのルフィをなぜか殺すのやめて、しかもそのせいで逆にやられてしまうし。さっさと殺せ! しかしそういうのは、子供向け映画を見に行って愚痴愚痴言っているぼくが自省するべきなのかもしれぬ。あと映像で一番良かったのはうんこの一部になってしまったルフィ一味の場面と、ドラゴンボールばりに空中戦を繰り広げるルフィとシキさんの場面であった。ジャンプを映画にすると全部ドラゴンボールになってしまうのか? なぜルフィさんからオーラが出なければいけなかったのか? なぜめっちゃ強いはずのシキさんをルフィさん一人で倒さなければ、ていうか倒せてしまうのか? しかしまあ、シキさん以外はほとんど全部良かったと言っても過言ではない。シキさんも0巻に収録されていた内容からどんだけすげえ奴なのだ! と期待を膨らませ過ぎただけであるし。ナミがさらわれてシキに脅され仲間になれ! と言われるのだが、正直それはもう一番最初のアーロン編でやったんだから焼き直しつまらんではないかつまらんではないか! とふてくされていたら地味に発展している形だったのでそこも良かったし。いつも挑発的な、どこのSMクラブではたらいとるんですか? と聞いてしまいそうなロビンさんはなんか普通の私服に眼鏡をかけていたら凄く可愛かったしで非常に満足です。