基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

文学フリマの告知+15秒で読めるエセ歴史小説『尾張暗夜行』 書いた人:K

 ちょっと早いですけれども、5月23日にある文学フリマの告知をしておきます。気を抜くと忘れるので。

 『黒い姉弟+KP+』というサークル名で『能力者バトル特集──基本読書Vol2』という、本だかコピー本だかを出します。その名の通り、能力者バトルを分析したり、かっちょいい能力名を、なぜそれがかっちょいいのか分析してみたり、能力物の小説を書いたりするはずです。まだ何も書き始めていないので、何か書き始めたらまたここに告知します。告知だけだとアレなので、一緒に何かを書いてくれる友人の小説を載せておきます。こんな小説がいっぱい載るはずです。やったね!
 『尾張暗夜行』 作、K

「半蔵、いるか?」
「は、ここに」
「そちに頼みたいことがある。このごろ尾張の動きがどうも気になる。ひとつ探ってきてはもらえまいか? なにか不穏な動きがあれば逐次報告してほしい」
「……上様、おそれながら、最近拙者はいそがしゅうございます」
「む、さようか。ならばお主の配下で腕の立つものを二、三人……」
「腕の立つものたちも皆いそがしゅうございます」
「なんと! なれば尾張の件はなんとする?」
「誠におそれ多きことながら、ここは上様ご自身で探ってきていただきとう存じます」
「うむ。仕方あるまい。そうしよう」
「何か動きがございましたら、逐次ご報告くださいませ」
「わかった。……よし、もうさがってよいぞ」
「誠におそれ多きことながら上様、拙者先ほどから喉が渇いて仕方がござりませぬ。何か飲み物を持ってきてはいただけませぬか?」
「なに、喉が渇いたと? よかろう、しばし待っておれ」
「上様、ダッシュでお頼みもうします」

fin

隆慶一郎全集第一巻 吉原御免状

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