基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

「ネットでみかけるあの人は、どうやって成功しているんだろう? その秘訣はどこにある?」という問いかけを110名のブロガーへのアンケートを通じて発見しようとする試み。正直僕は「ネットで上手くいっている人は、どうやって成功しているんだろう?」なんて事を疑問に思ったことすらなかったので、読み終わってもピンときませんでした。

理由を適当にでっちあげると、そもそもネットでたくさんの情報を提供し、人を豊かにさせている人たちは「なぜ無償で活動を続けるのか」という問いへの答えは「そんなの楽しいからに決まってるじゃん」としか答えられないと思っているから。結局、本書の結論も似たようなものですしね。

楽しくなきゃ無償で続けられなんかしないですよ。飽きたら辞めるし、面白かったら続けるし、面白さのメリットと面倒くささのコストが釣り合わなくなったら消えていくけど、戻る為のコストはまったくかからないから、結局のところ総体としてネットで無償で表現をする人は増えていく。表現する人が増えれば割合として面白い人も増えていく。

というかそもそもネットでの表現は今のところかなりゲーム性の高い上に評価も現実に還元されやすい遊びなんだから、多くの人がそこに才能をつぎ込むのに何か不思議があるのかなあ? 僕にはこのアンケート、オンラインゲームや何かを楽しく遊んでいる人に対して「なぜあなた達はゲームを続けてきたのでしょう?」と訊くようなこっけいさを覚えてしましました。

ああでも「これから先ネットで成功したい!」「その為には何をどうしたらいいんだろう!?」ってまっさらな状態の人に向けての本ならば、有益かもですね。それでも結局のところ「楽しめる物を選んでやってみれば」ぐらいの助言しか導き出せそうにないですけど。たくさんの成功しているブロガー達に成功の秘訣やネットで気をつけていることを訪ねて、「擬似的なネットの集合知」を見出そうと言う試みは面白いんですけどね。

最後に、ほんとに成功しているのは「やめない人たち」ではなくて「やめられない人たち」なんじゃないかなあと僕は思います。

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である