奈須きのこ新刊。といっても文章量としては極僅かで、普通に読んだら1時間もかからずに読み終えてしまう。文章は読んだ時のイメージを重視して書かれているように思える。朗読CDと同梱で売られており、朗読ありきの物語だからだ。奈須きのこはこんな綺麗な文章も書けるのかと驚いたし、それ以上にしっかりとSFしていることに驚いた。短いけれど著者の違った面が見れる良い作品だ。
朗読CDも素晴らしい。詠み手は空の境界の式の声なども担当している坂本真綾さん。
僕は結構読むのが早いせいか、朗読のペースで文字を追っていく、という経験はひょっとしたら初めてだったかもしれない。オススメは朗読CDを流し、同じスピードで文章を追っていくことだ。そうすることで、絵を楽しみつつ(ビジュアル面も充実している)、声を聴きつつ、じっくりと文章を味わうことが出来る。
大量消費の時代であり、僕を含め特にマンガ、ライトノベル読みなどはとんでもない量を読みこなして(あるいは読み飛ばして)いくが、たまの休日に、お酒が飲める人は好きなお酒でも片手に、時間をかけて物語を追うのも良いものだと思った。
- 作者: 奈須きのこ,坂本真綾,武内崇,逢倉千尋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/10/14
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (8件) を見る