基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

水滸伝 十/北方謙三

感想 ネタバレ有

濁流の章。読んだのがもう一週間ぐらい前なので全然思い出せない。さて、最終的に一番大きな出来事は呼延灼との戦い、そして呼延灼の加入か。

このあたりから脇キャラがぽこぽこ死んでく。まるで何の役目も描写も与えられず死んでいった穆春とかを考えると涙が止まらん・・・。まぁお前兄の影としていただけだしな・・・。良く考えてみたら、兄弟で梁山泊入りしている奴らは基本的に兄の方が優れてるな。宋江しかり、穆春しかり、朱富しかり。


 「高俅を、どう思う?」
 「まさに、人間の屑ですな。開封府にはそういう屑が集まっていますが、その中でも屑と呼ぶのに最もふさわしい男でしょう」

ここまで言われる高俅という男に惚れた。この漢ばかりが集まってる北方水滸伝でこれほどまでに一身に屑という評価を受けるとは並大抵の屑ではあるまい。まえに人間的な弱さがこの物語には決定的に欠けていると書いたが、あるいはそれは高俅がになっているのではないか。

ところで呼延灼の武器は双鞭だという話だが、そろそろ苦しくなってきたんじゃ・・・。元々108人という人数が多すぎるから武器でキャラをかきわけようとかいう画力の足りない漫画家のような発想から、一人一人得意な武器が違うとか言う設定が出来たんだろうが、鞭で戦うってのはどうにも想像しづらいな。まぁ面白いからいいんだけれども。一瞬で首を落とす双鞭っていったいどんな凄い鞭なんだろう。いや、無知だからあんまりこんなこと言わないほうがいいのかもしれない、鞭だけに・・・。

実は世界には首が切れる鞭が存在するのだろう。

凌振とかいう熱血大砲バカが加入した。なんかだんだんキャラ設定いい加減になってないかなぁという感想を抱く。かといって面白くないわけじゃないのが面白いのだが。