森博嗣全シリーズレビュー
『すべてがFになる』ドラマ化に合わせて、ユリイカが森博嗣さん特集だった。森博嗣さん当人へのメールインタビュー、清涼院流水さんと杉江松恋さんの対談、萩尾望都さん、山田章博さん、コジマケンさん、浅田寅ヲさん、スズキユカさんのイラストエッセイがあ…
100の様々な発想を元に、1発想につき見開き2ページで簡単なエッセイが書かれている本。100の講義シリーズの第三弾だ。ただ、内容につながりがあるわけでもないので別にこれから読んでも問題ない。定期的に出るので森博嗣さんの日記のように読んでしまう。内…
古くから続く血統、お金持ちのお屋敷、探偵事務所、連続殺人……古典的な道具立てを現代的な感性で解体していくXシリーズ最新刊がついに出た。6年半ぶり。中学生だった子が大学生になり、大学生だった子はとっくに卒業して院生かサラリーマンかニートか自営業…
侍というのは不思議な生き物だとこの森博嗣さんによるヴォイド・シェイパシリーズを読んでいると思う。刀を持っている。刀の機能とは置物、芸術的価値を別にすれば、人を斬ることにある。人を斬る必要がある状況とは相手が自身にとって道を阻害するものであ…
森博嗣さんの新刊。既に出ているエッセイ『つぶやきのクリーム』の続編という位置づけ。似たタイプの著作である100の講義〜も数えるとこの100のトピックで語る本はこれで4冊目かな?つぶやきのクリーム the cream of the notes - 基本読書 「思考」を育てる1…
森博嗣さんの『キウイγは時計仕掛け』という作品における引用本。元々は『計算のいらない数学入門』という題名だったそうだが、こちらの題名の方がよりピントがあっていると思う。いわく説明のつけがたい本で、一言でまとめられそうもないのだが数学エッセイ…
森博嗣さんによるGシリーズ最新刊。もう9作目だし、紹介などはしない。今回も結構なおてまえでございました。とても楽しかった。前作よりもまた少し時がとんでいて、この時間の感覚がいいな、と思う。初期の頃からすると当たり前だけどキャラクタが歳をとっ…
一冊完結で、僕はこれ、大好きな作品。工学を使った人間の達成における醍醐味がある。言葉は数千年残ったりするが、物理的な仕組みで人間の寿命を超えて機能させることはなかなか難しい。しかし人間が出来る範囲を超越した仕事を機械に達成させることが出来…
通称Zシリーズの名で呼ばれているのは森博嗣さんによる『ZOKU』『ZOKUDAM』『ZOKURANGER』の3冊の総称。シリーズ物ではあるが、登場人物の名前とある程度の設定が共通しているだけで、3冊にお話的なつながりはない。そして内容はアン…
特に誰に頼まれたわけでもなくなんとなく森博嗣作品をこの数カ月で50冊ぐらい読み返している。ただ読み返すだけではあれなので、せっかくだしこのブログでエッセイを含んだ全シリーズレビューでもやってみようかと思った。別に何かを達成したいわけでもな…
ひょっとしたら森博嗣作品の中でもっともマイナ(少部数)なのがこの『森博嗣の浮遊研究室 MORI Hiroshi's Floating Laboratory (ダ・ヴィンチ・ブックス)』シリーズなのではなかろうか。残念ながら文庫化もされていない。Amazonにも中古ばかりで既に新品は…
森博嗣著であるヴォイド・シェイパから始まるシリーズの最新刊、『スカル・ブレーカ』の引用本(章の頭ごとに引用されるネタ本)だったので(この葉隠入門が、ではなく葉隠そのものが)読んでみたのですが、これがまたとんでもなくすごい。武士が小学生の頃…
作家・森博嗣さんによる新作。こことか(常識にとらわれない100の講義 - 基本読書) こことか(つぶやきのクリーム the cream of the notes - 基本読書)で片っ端から何か書いてきたのでさすがにもう書くこともない‥‥だったら書くなよ‥‥と自問自答してしまう…
すごい。なんだこれは、というのが一読しての第一印象。昨日読み終えて、今もう一度読み返してみたけれど、このすごさはなんなんだろう。連載作の単行本化だが、そのタイミングでこの作品が森博嗣さんによる「百年シリーズ」の三作目であることが判明し、ツ…
あまりに美しい、誰もがその存在を強烈に意識せざるを得ないような類の個人がいたとしたら──当人も、周りの人たちも多かれ少なかれその力に影響されるだろう。本書は森博嗣氏による最新長編だがまあ概ねそういう話であったとぼかしながら最低限の説明を試み…
森博嗣先生の新刊。「これからの働き方」をテーマに書いてほしいという依頼を受けて書いた一冊とのことで、就活自殺やら、ブラック企業が〜社畜が〜といった仕事に関する悲観的な言質が多いが、そんな世界に生きている、これから生きていこうとする人へ向け…
森博嗣さんによる侍の旅路を書くヴォイド・シェイパシリーズ第三弾。どれもハードカバーの装丁が美しく統一されている。一作目の『The Void Shaper』は青を基調とした山々の風景が表紙であり、二作目の『The Blood Scooper』は全面が緑の竹林で、三作目の『T…
森博嗣先生の著作の中ではもっとも抽象的な内容を扱っている一冊。内容はタイトルのままだ。人間はいろいろな問題についてどう考えていけばいいのか。いろいろな問題ってなんだよ、と思ったりするけれど、人間生きていればいろいろ問題が沸き起こってくるも…
タグに古典を読むシリーズをつけました。森博嗣作品には結構な割合で各章冒頭に引用がされているのですが、その引用本をちまちまと読んでいこうという心づもりです。まあ、その流れで気になったものがあれば派生で読んでいこうかなってところで。けっこうみ…
森博嗣先生の小説、Gシリーズの第八話だったかな。Kindleストアに森博嗣本がいっぱいあるので、最近片っ端から読み直しているのですが、順番関係なく読めるのであまり関係ありません。説明も、ちゃんと人間関係が一から語られるので、これが森博嗣初体験でも…
最近Kindleストアがオープンしたので、iPhoneで森博嗣本を手当たり次第に再読しているのだが、改めて読んだ四季がやっぱりすごかった。さまざまな作品に境界を飛び越えて登場する四季と、その支配力からキャラクタとして卓越しているのは既シリーズ読者には…
『非合理な常識よりも、非常識な合理を採る。それが自由への道である。』と『自由をつくる 自在に生きる』で森博嗣先生は書いたが、本書はまさに「常識の中に非合理を見つけ出す」講義集である。100の講義とあるように、1つの発想に対して2ページ、それ…
森博嗣先生の新刊。15年のキャリアを経てこの作品を出せるのは、たいへん素晴らしいと思いました。楽しくて、あっという間に読み終えてしまった。小説なのか、もしくはエッセイなのか読み始める前はよくわかりませんでしたが、読み終えた後もよくわかりま…
森博嗣著『ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper 』を読んでいたら、各章の引用元がこの『茶の本』だったのでそこから興味を惹かれて読んでみる。周辺情報から攻めると、この『茶の本』、岩波文庫から1929年に出版されている名作古典のひとつである。…
素晴らしい。森博嗣著、ヴォイド・シェイパという侍が強さとかを考えながら旅をする前作からの続編。何シリーズと呼称されているのかは知らないが、シリーズものの第二作。本来三作で終わる予定だったが、全五作になったようだ。ソースは知らない。Twitterで…
森博嗣先生の新刊。家族をテーマのひとつとしているように読める。それもエピソードの多くは、過去の日記などで読んだことのある内容で自伝的な要素もあるのだろう。良い小説だった。静かにすべてが進行していくのだけど、その静かさが心地よい。一方で淡々…
森博嗣先生の新刊。 発想の原点とも言える「呟き」が100個と、その補足で一冊の本になっている。 ブログの内容を方針転換しようかと検討してしまうほど身に痛い話も多々あった。 もう散々森博嗣先生については書いてきているので、目次だけ引用。……しよう…
また森博嗣かよ! って感じでしょうか? たぶんそんなに連続して読んでいる人もいないと思いますが。 本書は物書きの森博嗣先生が書いた音楽エッセイです。 対談が西尾維新、ゆうきまさみ、山本直樹という小説、漫画家に寄っていることからも推察される通り…
このエントリは凄くどうでもいいことですけれど、森博嗣先生の本を今までにいくつか読んだことがあって、考え方などに刺激を受けており、しかしまだMORILOGACADEMYしか日記シリーズは読んだことがない人に対して、森先生が一番最初に幻冬舎より出版された五…
小説をたくさん書いていらっしゃる森博嗣先生の新書。読んでいて「僕は、バカだ」と強く感じずにはいられなかった。 あまりにも物事を「知ろうとしなさすぎた」。また「科学的」でなかった。強く反省することになった。科学的である為に必要な最初の事は「わ…