基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

新書

エピジェネティクス――新しい生命像をえがく (岩波新書) by 仲野徹

生命科学の分野で今一番気になっているのがこのエピジェネティクスの分野なのだがまだまだ関連本が少ない。この前エピゲノムと生命 (ブルーバックス) by 太田邦史 - 基本読書 が出て、今回本書も出たのでだんだん出揃ってきた感はある。ハードカバーではそれ…

社会保障亡国論 (講談社現代新書) by 鈴木亘

鈴木亘さんの本を初めて読んだのは年金について論じていた本だったか。今回は年金含め日本の社会保障費がいかにヤバイことになっているかの解説と、それについての具体的な対策を論じている。実際社会保障費はヤバイ。消費税は上がり、後退を続ける年金に明…

定年後の起業術 (ちくま新書) by 津田倫男

ちくま新書のラインナップを見ているとここ最近定年後や中高年世代の働き方に関する本が定期的に出ていることに気がつくがこれもそんな中の一冊。実際に定年後の起業を考えている人間以外には役に立つとも思えないが一応紹介しておこう。昨日の更新との絡み…

日本の雇用と中高年 (ちくま新書 1071) by 濱口桂一郎

本書はずいぶんとわかりやすく過去とこれから先を整理してくれている一冊であり、読みおえると自分の現状や行末を俯瞰してみれるなかなかの良書。 自分がまさにその只中にいるからこそ現状の日本各所で見られる労働形態には違和感ばかり募っていき、かといっ…

知の英断 (NHK出版新書 432)

知の逆転 (NHK出版新書 395) - 基本読書 の続編? といっていいものかどうかわからないが版元もインタビュアーも同じ。知の最先端というハイパー二番煎じもあったがあっちは知の最先端でなぜかカズオ・イシグロに話をききにいくなど、人選がよくわからなかっ…

荒木飛呂彦論: マンガ・アート入門 (ちくま新書) by 加藤幹郎

優れたジョジョという漫画シリーズについて大ファンである著者がその魅力を解き明かしていく構成。あらかじめ言っておくと、完全な本ではない。いちいちここで一つ一つ指摘していくこともしないが、取り上げられるポイントにどうも納得いかないところがある…

標高8000メートルを生き抜く 登山の哲学 (NHK出版新書 407) by 竹内洋岳

山に登る人の話が好きだ。小説でもノンフィクションでも映画でも変わらない。何が面白いのか考えてみたが、僕には登山に生命をかける人たちのことがぜんっぜん理解できないからかもしれない。生命をかけるというのは単なる比喩ではなく、登山家は現代とは思…

マグネシウム文明論 石油に代わる新エネルギー資源

マグネシウム文明論の「文明論」の部分はいったい何が言いたいのかよくわからないが「石油に代わる新エネルギーとしてのマグネシウム」について、その実用可能性を語った一冊。これが大変面白い。というか凄い。あんまり凄すぎると「ほんとかあ?」と疑いた…

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる

佐々木俊尚氏によるここまでの情報社会の流れをまとめましたーといった感じ。大変わかりやすくまとめられていて面白かった。「なんか最近の情報関連のことを知りたいんだけど」と訊かれたら「はい」と即座に手渡してもいいぐらいにはオススメ。キュレーショ…

巨大翼竜は飛べたのか−スケールと行動の動物学

わくわくしながら読んだ。たいへん面白いと思います。最近だと『辺境生物探訪記 生命の本質を求めて』なんかも凄く面白かった。やっぱり生物を相手に各地へ飛んでいく人たちは(南極や無人島などに本書の著者も行く)環境がすぐに変わるし、予測不可能なこと…

カラシニコフ自伝 世界一有名な銃を創った男

AK47と聞いていったいどれぐらいの割合の日本人がそれを自動小銃だと知っているのかはわかりませんが、「有名」なことは確かだと思う。僕はと言えば戦争物の小説もよく読むし、自伝も読むし、一時期FPSゲームにハマっていた時は命中精度には少し難がある…

世界史をつくった海賊

海賊。ワンピース、パイレーツオブカリビアンで半ばヒーローのように書かれるこの存在が、なぜそのようにヒーローとして描かれるのか。その社会背景が面白い。本書は主に「16世紀イギリスにおける海賊の役割」について書かれている。海賊のことなんかさっぱ…

自分探しと楽しさについて

小説をもう働く必要もないぐらいいっぱい売っている森博嗣先生の集英社新書新刊が本屋に並んでいたので思わず買ってしまった。てっきり前回の三部作で終わりだと思っていたのだが、もう一冊出すことにしたようで。いそいそと買って読んだ。題名通りそのまま…

シュルレアリスム―終わりなき革命

病み上がりで体力があまりないのでリハビリ代わりに適当に書いて短く終わらせる。「シュルレアリスム」や「シュール」といった言葉をよく聞くけれど、いったいどういう意味なのかよくわからなかったのでこの『シュルレアリスム―終わりなき革命』を読んでみま…

英語と日本語のあいだ

さいきん英語を勉強する気がまったくないのにも関わらず英語学習やらなんやらについて書いた本をもそもそと読んでいます。この本もその過程で読みました。現在のコミュニケーション英語を重視する風潮へ、「日本人英語学習者はいかようにして英語を学習する…

誰も教えてくれない人を動かす文章術

文章は何のために書くのか? この答えは様々にあるかと思いますが、本書で設定している答えは、これです。 文章は、人を動かすために書く! 文章力とは、この世を生きる力であるで超話題になっていたので読んだ。内容自体はリンク先がとても良いまとめになっ…

『英語達人塾』と『英語達人列伝』

ツイッターで茂木健一郎せんせーがこの二冊のうちのどちらかを褒めていたらしく、なんとなく読んでみた。どちらを褒めていたのかはわからないけれど、どちらも良書だと思う。『英語達人塾』の方はそのまんま、過去における日本の英語達人たちから、「英語の…

イギリス近代史講義

エピローグで著者が書いているように『近代経済史のような、社会史のような、文化史のような、何だかはっきりしない構成になっていますが*1』とっちらかって何がいいたいのかよくわからないところもあるし世界システム論という言葉が頻出するもののそれがど…

調べる技術・書く技術

もうひとつのブログの方に小説の書き出しって重要だよねーという話を書いていたらわたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるのDainさんに書き出しに8割の力を注げという本があるよといってこの『調べる技術・書く技術』を教えてもらった。この場を…

ことばと思考

『日本語は亡びない』という本を読んだ時に「愛している」を言う時に英語では「I love you」と言い、絶対に「I」を入れなければならないが日本語ならば私は必要ではない、だからこそ日本語使用者は協調性のある人格なのだみたいなことが書いてあったけれども…

カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた

これは凄い。はやぶさ関連書籍は多く出ていますが、最初にこれが読めて良かった。小惑星探査機はやぶさの、いったい何が凄かったのか、新しかったのか、その凄まじいミッションをクリアする為に、いったいどれだけの困難と思考錯誤と、一致団結と神頼みが必…

希望のつくり方

タイトルからも現れている「希望は与えられるものではない、自分たちの手で作り上げるものだ」という思想が希望の本質としていきなり興味深い。本書は希望学と呼ばれるものの解説的内容になっているけれど、希望学って書くとスッゴイ胡散くさいなあ(笑)。…

小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則

1時間ぐらい書いて「これでオッケーおしまい!」と自信満々にエンターを推した内容が全部消えてしまったので失意のどん底に沈みながらこれを書いています。40分ぐらいかけて目次を描きうつしたのですけどそれもおじゃんです。ひどい! でも前向きにいこう…

キャラクターとは何か

奇遇なことにこの本、ぴったし一年前の一月十日に出た本のようだ。ま、それだけなんだけどちょっと時間が揃うと嬉しいですね。タイトルから、言わずもがなのキャラクター論。今までのキャラクター論は文化もしくはビジネスの片面からしか語られてこなかった…

科学は誰のものか―社会の側から問い直す

STS(科学技術社会論)という単語を本書で初めてきいたわけですが、どうやら本書はそのSTSについての入門書、という位置づけのようです。STSとはサイエンスの不確実性や、優れたテクノロジーが持たざるを得ない政治性、そういった「社会との軋轢」…

議論術速成法──新しいトピカ

議論をするならば事前に読んでおいて損はない一冊。『驚異の百科事典男』には、百科事典を読みまくったのち、ディベートでもいい線いけるだろうとテレビに出たら全くまともな反論が出来ずに恥だけかいて帰ってくる、というエピソードがあったけれども、ディ…

人間はガジェットではない

ジャロン・ラニアー著。どうでもいいけど帯には「ヴァーチャルリアリティの父」と書かれているが小説家の円城塔先生にTwitterで『バーチャルリアリティの父ってすごいな。無神論者の神、みたいな。』Twitter / EnJoe140で短編中と突っ込まれていた。たしかに…

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

内田樹せんせーのコメントが帯にあったのと、『インフルエンザの予防接種、効かないとかいう話も聞くけど、実際どうなんだろう』と疑問に思っていたので読んでみました。結論から言えば、「必ず効く」わけではないが「確実な効果」はあるということです。た…

競争と公平感―市場経済の本当のメリット

「貧富の格差が生じるとしても、自由な市場経済で多くの人々はより良くなる」という考え方に賛成かどうかを各国で調査したところ計12カ国のうち日本の賛成率は最も低い49%だった。ロシアが53%でありフランスが56、アメリカ中国韓国などは軒並み7…

人は、,なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」

これはかなり面白いですね。本書で紹介されるのは行動分析学という、ヒトがなぜそのような行動をするのかを人の心(怠惰である、記憶力が悪い、頭が悪い、だらしない)に求めるのではなく、環境に注目して「なぜ?」と問いかける学問。たとえば本書の題名に…