基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

経済ノンフィクション

サイエンス重視の意思決定ではもはややっていけない──『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)作者: 山口周出版社/メーカー: 光文社発売日: 2017/07/19メディア: 新書この商品を含むブログを見るHONZは自分の好き勝手に本を紹介するサイトなので、同…

経済学を学びたい人へ、最初に渡したい一冊『エコノミックス――マンガで読む経済の歴史』

エコノミックス――マンガで読む経済の歴史作者: マイケル・グッドウィン,ダン・E・バー,脇山美伸出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2017/03/17メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る本書はその書名のとおりに、マンガで学べる経済史…

経済はごまかしに満ちている──『不道徳な見えざる手』

不道徳な見えざる手作者: ジョージ・A.アカロフ,ロバート・J.シラー,George A. Akerlof,Robert J. Shiller,山形浩生出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2017/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る本書はあまりまとまっては指摘され…

知識やノウハウの分布から成長率を予測する──『情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて』

情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて作者: セザー・ヒダルゴ,千葉敏生出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/04/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見るいろいろとしっくりこない一冊だ。『宇宙はエネルギー、物質、情報でできてい…

感情がどのようにして利益をもたらすか──『愛と怒りの行動経済学:賢い人は感情で決める』

愛と怒りの行動経済学:賢い人は感情で決める作者: エヤル・ヴィンター,青木創出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/03/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る感情的な選択をとる人間は愚かで、理性的であることが人間の理…

あの時、アメリカで何が起こっていたのか──『セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争』

セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)作者: ブレイク J ハリス,Blake J. Harris,仲達志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/03/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るPS4とSwitchが盛況な現代だけれども、かつてセ…

トマ・ピケティ絶賛の"長篇小説"──『貧困の発明 経済学者の哀れな生活』

貧困の発明 経済学者の哀れな生活タンクレード ヴォワチュリエ,Tancrede Voituriez 早川書房 2017-02-23 AmazonKindle ピケティ絶賛と煽り文句のついている「貧困の発明」って本、おもしろそうな経済ノンフィクションだな〜〜と思ってよくみたら"長篇小説"で…

宇宙植民の可能性を問う──『宇宙倫理学入門──人工知能はスペース・コロニーの夢を見るか?』

宇宙倫理学入門作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2016/12/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る近年イーロン・マスク率いるスペースX社を筆頭に、民間企業による宇宙開発が加速している。本書は「宇宙倫理学」と書名…

彼らはなぜヨーロッパをめざすのか──『シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問』

シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問作者: パトリック・キングズレー,藤原朝子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2016/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る難民の問題はやたらとその数と、ヨーロッパが対応に追われていると…

なぜ子供たちはギャングになるのか──『マラス 暴力に支配される少年たち』

マラス 暴力に支配される少年たち作者: 工藤律子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/11/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「マラス」という言葉を聞いたことがない人も多いだろうが、マスコミの用い方では中米を根城にする若者ギャング団のこ…

移民政策の是非を問う──『移民の経済学』

移民の経済学作者: ベンジャミンパウエル,Benjamin Powell,薮下史郎,佐藤綾野,鈴木久美,中田勇人出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/10/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見るトランプ次期大統領が犯罪歴のある不法移民を強制送還する、メ…

地球的なカタストロフにいかに対抗すべきか──『気候変動クライシス』

気候変動クライシス作者: ゲルノット・ワグナー,マーティン・ワイツマン,山形浩生出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/08/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る気候変動、特に地球温暖化は毎日のほほんと暮らしていると変化が実感…

人工知能が事故を起こした時、誰が責任を取るべきか?──『人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き』

人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き作者: ジェリー・カプラン,安原和見出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2016/08/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの数年怒涛の勢いでAI(人工知能)本が刊行されたこともあり、大体の論調も把握し…

行動経済学一代記──『行動経済学の逆襲』

行動経済学の逆襲 (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: リチャード・セイラー,遠藤真美出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/07/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『行動経済学の逆襲』という書名から「いつのまにか行動経済学は逆襲が必要なほ…

コンテンツ業からサービス業へ──『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』

デジタル・ジャーナリズムは稼げるか作者: ジェフジャービス,茂木崇,Jeff Jarvis,夏目大出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/05/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るデジタル・ジャーナリズムが今ぱっとしないのはなぜなのか、そ…

お金の何が、世界を"動かして"いるのだろう?──『貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで』

貨幣の「新」世界史――ハンムラビ法典からビットコインまで作者: カビールセガール,Kabir Sehgal,小坂恵理出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/04/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る貨幣の歴史について語った本は数多い。それ…

地球温暖化は金になる──『地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」』

地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」作者: マッケンジー・ファンク,柴田裕之出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2016/03/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見るコロラド川は干上がりつつあり、北極圏の氷は減り…

ドイツ帝国の正体――ユーロ圏最悪の格差社会

ドイツ帝国の正体――ユーロ圏最悪の格差社会 (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: イエンス・ベルガー,岡本朋子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/01/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る自国の経済分析を見ていると暗澹たる気…

なぜ中国人はアフリカをめざすのか──『中国第二の大陸 アフリカ:一〇〇万の移民が築く新たな帝国』

中国第二の大陸 アフリカ:一〇〇万の移民が築く新たな帝国作者: ハワード・W・フレンチ,栗原泉出版社/メーカー: 白水社発売日: 2016/02/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見るアフリカの経済やら政治やらを取り扱った本を読んでいるとどれも中国の関…

銀行救う暇があるなら家計を救え──『ハウス・オブ・デット』

ハウス・オブ・デット作者: アティフ・ミアン,アミール・サフィ,岩本千晴出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2015/10/30メディア: 単行本この商品を含むブログを見る一瞬ゾンビ物かな? と思ったが原題 HOUSE OF DEBTの、経済書である。本書の主張は中…

物を作って生きるには ―23人のMaker Proが語る仕事と生活

物を作って生きるには ―23人のMaker Proが語る仕事と生活 (Make:Japan Books)作者: John Baichtal,野中モモ出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2015/12/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る23人のMaker Proってい…

パクリ経済――コピーはイノベーションを刺激する

パクリ経済――コピーはイノベーションを刺激する作者: カル・ラウスティアラ,クリストファー・スプリグマン,山田奨治(解説),山形浩生,森本正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2015/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る新しい物を創るには手…

目指せデータ駆動型社会(not ディストピア)──『ソーシャル物理学』

ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学作者: アレックス・ペントランド,矢野和男,小林啓倫出版社/メーカー: 草思社発売日: 2015/09/17メディア: 単行本この商品を含むブログを見る人間の行動は自由意志によってコントロールされて…

貧困撲滅の革命を起こした男──『ムハマド・ユヌス自伝』

ムハマド・ユヌス自伝(上) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者: ムハマド・ユヌス,アラン・ジョリ,猪熊弘子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/09/08メディア: 文庫この商品を含むブログを見るムハマド・ユヌス自伝(下) (ハヤカワ・ノンフィクション…

問題を正しく認識する為に──『世界を破綻させた経済学者たち:許されざる七つの大罪』

世界を破綻させた経済学者たち:許されざる七つの大罪 (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: ジェフマドリック,Jeff Madrick,池村千秋出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/08/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る原題は「Seven Bad Ideas How Mai…

新しい時代の技術と格差論──『ザ・セカンド・マシン・エイジ』 by

ザ・セカンド・マシン・エイジ作者: エリック・ブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson),アンドリュー・マカフィー(Andrew McAfee),村井章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2015/07/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る新しい技術が出…

幼児教育の経済学 by ジェームズ・J・ヘックマン

これは128ページしかないのだが、その分コンパクトに論点がまとまっていてなかなかおもしろい。元になっているのはたぶん40ページぐらい? 電子書籍で読んだのでページ数がわからないが、30パーセント分ぐらいのヘックマンによる論文で、その後この論文に様…

いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学 by センディル・ムッライナタン,エルダー・シャフィール

書名だけ見ると「時間」をどうにかする本なのかな? と思ってしまうところだが、時間や処理能力、貧乏から飢餓までを含めた「欠乏」が人間の行動にどのような影響をおよぼすかについての本である。たとえば、2日何も食べていない人間は3食きちっと摂ってい…

金融は人類に何をもたらしたか: 古代メソポタミア・エジプトから現代・未来まで by フランクリン アレン,グレン ヤーゴ

2007年の世界金融危機から8年も経とうとしているのにいまだに度々話題に上る2015年。わけのわからない理屈でとにかく住宅の価値は上がり続けるんだから今買わなければ馬鹿であるし、どのような貧乏人でも住宅を買うことができるのだと言ってリスクを隠して売…

海賊と資本主義 国家の周縁から絶えず世界を刷新してきたものたち by ジャン=フィリップ・ベルニュ,ロドルフ・デュラン

これは海賊の概念を我々が普段想定するような「海で船を襲って身代金をとったり荷物を奪ったりする、海の盗賊」的なところからさらに抽象化し、資本主義や国家のルールから不可避的に発生する海賊システムが存在するという「組織論」で、真新しくて考え方が…