基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

科学ノンフィクション

海洋という独特の存在が国際社会にどのような影響を与えているか『海の地政学──海軍提督が語る歴史と戦略』

海の地政学──海軍提督が語る歴史と戦略作者: ジェイムズスタヴリディス,James Stavridis,北川知子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/09/07メディア: 単行本この商品を含むブログを見る本書は元アメリカ合衆国海軍大将、艦これのプレイヤーとかではなく…

これもまた一つのサイエンス・フィクション──『驚異の未来生物: 人類が消えた1000万年後の世界』

驚異の未来生物: 人類が消えた1000万年後の世界作者: マルク・ブレー,セバスティアン・ステイエ,森健人,遠藤ゆかり出版社/メーカー: 創元社発売日: 2017/08/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る果たして人類が消えた1000万年後の世界はどう…

とてつもなく変態で、ありえないほど文章がうまい──『動物になって生きてみた』

動物になって生きてみた作者: チャールズ・フォスター出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/09/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るどうやったら、我々人間は動物の感覚にもっと近づくことができるのだろう。たとえばアナクマのように巣穴…

親の影響はどれぐらい?『子育ての大誤解――重要なのは親じゃない』

子育ての大誤解〔新版〕上――重要なのは親じゃない (ハヤカワ文庫NF)作者: ジュディス・リッチ・ハリス,橘玲,石田理恵出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/24メディア: 文庫この商品を含むブログを見る子育ての大誤解〔新版〕下――重要なのは親じゃない …

1000万種におよぶ昆虫たちの、オンリーワンの交尾道──『昆虫の交尾は、味わい深い…。』

昆虫の交尾は、味わい深い…。 (岩波科学ライブラリー)作者: 上村佳孝出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/08/11メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る本書は書名の通りに昆虫の交尾について書かれた一冊である。人生でこんなにたく…

他者を評価する際の落とし穴──『なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学』

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る他人の心は、わからないものだ。たとえ相手が笑顔で話しかけてきても、こちらのことを殺…

インターネットの大失敗『インターネットは自由を奪う――〈無料〉という落とし穴』

インターネットは自由を奪う――〈無料〉という落とし穴作者: アンドリューキーン,Andrew Keen,中島由華出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見るインターネット、それはなくてはならぬ文明の利器! 本職がプロ…

ピカチュウはなぜピカチュウなのか『オノマトペの謎――ピカチュウからモフモフまで』

オノマトペの謎――ピカチュウからモフモフまで (岩波科学ライブラリー)作者: 窪薗晴夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/05/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見るバクバク食べるとかサクサク進むとか世の中には豊富なオ…

科学という探偵──『科学捜査ケースファイル―難事件はいかにして解決されたか』

科学捜査ケースファイル―難事件はいかにして解決されたか作者: ヴァル・マクダーミド,久保美代子出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2017/07/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る科学捜査という言葉には胸おどるものがある。「捜査」という本来なら…

宇宙の終わりには何が起こるのか──『すごい物理学講義』

すごい物理学講義作者: カルロロヴェッリ,Carlo Rovelli,竹内薫,栗原俊秀出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/05/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る本書はループ量子重力理論という近年盛り上がっている物理学の分野を、第一人者…

我々の宇宙はなぜ「できすぎて」いるのか──『マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか』

マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか (星海社新書)作者: 野村泰紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/07/26メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る本書はその書名のとおりに、この世界には我々が今住んでいる宇宙以外に…

かくも多様な性交の世界──『セックス・イン・ザ・シー』

セックス・イン・ザ・シー (講談社選書メチエ)作者: マラー・J・ハート,桑田健出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/08/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る多くの生物は何事か崇高な目的のためというよりかは、自身の遺伝子を後…

肥満の起源はどこにあるのか──『人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学』

人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学作者: マイケル・L・パワー,ジェイ・シュルキン,山本太郎出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2017/07/19メディア: 単行本この商品を含むブログを見る現代人はかつてないほど太っている。体長を身長の二乗で割って…

人類のせいでバナナがヤバイ──『世界からバナナがなくなるまえに: 食料危機に立ち向かう科学者たち』

世界からバナナがなくなるまえに: 食料危機に立ち向かう科学者たち作者: ロブ・ダン,高橋洋出版社/メーカー: 青土社発売日: 2017/07/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る最近、身の回りには食料が行き渡りすぎていて、逆に廃棄が…

無根拠なサイエンスノンフィクションを見分けるためのいくつかのやり方

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2011/06/29メディア: 新書購入: 3人 クリック: 146回この商品を含むブログ (76件) を見る今日は本当はとある一冊のサイエンスノンフィクションについて書こうと思っていた…

『人はなぜ宇宙人に誘拐されるのか?』を神経科学的に解き明かす。

人はなぜ宇宙人に誘拐されるのか?作者: エリエザー・J・スタンバーグ,水野涼出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2017/06/29メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『人はなぜ宇宙人に誘拐されるのか?』という書名からはトンデモオカルト本の香りしかしない…

分子から生態系にまで作用する普遍的なルール『セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか』

セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか作者: ショーン・B.キャロル,高橋洋出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2017/06/15メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「果てしなく広がる平原」の意味を持つ「セレンゲティ」国立公園ではキリン…

戦争をテクノロジー、物理法則から理解する三冊

戦争、それは人類の最も悲惨な自己破壊である。この世界には無限のリソースはなく、人間は感情的に理屈に沿わぬ意味不明な行動を起こすことがあり、人々は時に計画的に、時に勃発的に、他国に対し戦争行動をしかけることになる。そうしていったん戦争がはじ…

二次元世界の住人から、三次元世界はどう見える?──『フラットランド たくさんの次元のものがたり』

フラットランド たくさんの次元のものがたり (講談社選書メチエ)作者: エドウィン.アボット・アボット,アイドゥン・ブユクタシ,竹内薫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/05/12メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るフラットランド…

言語研究者は日々どのような「怪物」を相手にしているのか──『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」』

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」作者: 川添愛,花松あゆみ出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2017/06/17メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る数学的原理に裏打ちされた傑作ファン…

人間の本質はどこにあるのか──『Beyond Human 超人類の時代へ 今、医療テクノロジーの最先端で』

Beyond Human 超人類の時代へ 今、医療テクノロジーの最先端で作者: イブ・ヘロルド,佐藤やえ出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン発売日: 2017/06/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見るかなり胡散臭い書名である。そのため警戒しな…

平均的な人間はどこにもいない『平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学』

平均思考は捨てなさい作者: トッド・ローズ,小坂恵理出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/05/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこういってはなんだが『平均思考は捨てなさい』とは、ノリ切れないビジネス書のような書名だ。…

文体、プロット、トピック、全てを解析する──『ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム』

[書評][レビュー]本書は「ベストセラー小説に普遍的な法則は存在するのか?」という問いかけを、独自の判定モデルをつくりあげ検証した著者らによる一冊である。小説がヒットするかどうかは時の運という人も多いし、実際運が関与しない事象などこの世に存在し…

「生物とは何か」を問い直す──『生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像』

生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像 (ブルーバックス)作者: 武村政春出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/04/19メディア: 新書この商品を含むブログを見る『巨大ウイルスと第4のドメイン』を筆頭に魅力的なウイルス論を書いてきた…

GPSもインターネットもここから産まれた──『ペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA』

ペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA (ヒストリカル・スタディーズ)作者: アニー・ジェイコブセン,加藤万里子出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2017/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るDARPA(国防高等研究計画局…

読むと思わず検査を受けたくなる一冊──『心を操る寄生生物 : 感情から文化・社会まで』

心を操る寄生生物 : 感情から文化・社会まで作者: キャスリン・マコーリフ,西田美緒子出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2017/04/15メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの世には多くの寄生生物がいるが、とりわけの嫌悪と注目を集めるのは、…

極端な危険と利益──『毒々生物の奇妙な進化』

毒々生物の奇妙な進化作者: クリスティーウィルコックス,Christie Wilcox,垂水雄二出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/02/16メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る本書は毒を持つ生物について書かれた本である。毒がどのように人体やその他…

サイエンスノンフィクションをSFとして読む

僕はけっこうSFを読むのだが、それと同じぐらいにサイエンスノンフィクション(SNF)も好んで読む。もちろんそれは単純に僕がどちらも好きだからなのだけれども、SNFについてはハードなSFを読むように愉しんでいる側面があるように思う。たとえば最先端のSNFは…

人工知能本読みすぎて飽きたけどその中でも記憶に残っている本を紹介する

この数年人工知能バブルかってぐらい人工知能関連本が出まくっていて、最初の頃は律儀に一冊一冊読んでいたもんだが、だんだん飽きてきた(そりゃ読みまくってるんだからそうだ)。やれ人工知能に仕事が奪われるだとか奪われない仕事はなんだとかの話は定番だ…

凝集と拡散のせめぎ合い──『宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで』

宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで (ブルーバックス)作者: 吉田伸夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/02/24メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る書名からもわかる通り、本書は宇宙史を扱った一…