科学ノンフィクション
クック・トゥ・ザ・フューチャー 3Dフードプリンターが予測する24 の未来食作者:石川 伸一,石川 繭子グラフィック社Amazon仮想世界やAIなど未来により発展していくとみられる技術はいくつもあるが、そのうちのひとつに「3Dプリンタ」がある。これは3DCGなど…
生と死を分ける翻訳: 聖書から機械翻訳まで作者:アンナ・アスラニアン草思社Amazon日夜世界の様々なニュースやコンテンツが翻訳されてくる昨今。翻訳に触れる機会が増えているからこそ、翻訳の限界や難しさを感じることも多い。僕が最近翻訳の難しさを感じた…
帝国の疫病――植民地主義、奴隷制度、戦争は医学をどう変えたかみすず書房Amazon「疫病(えきびょう)」とは、集団発生する伝染病などのことを指す。少し前ではコレラや赤痢。最近ではコロナウイルスなどのような病のことである。同様の病は昔からあったが大…
世界から青空がなくなる日:自然を操作するテクノロジーと人新世の未来作者:エリザベス・コルバート白揚社Amazon人類は技術が発展するたびにそれを使って自然を操作・征服しようとしてきた。その試みの中には成功したものもあれば(農耕だって自然の操作の一…
見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク作者:ウィリアム・マッカスキルみすず書房Amazonこの『見えない未来を変える「いま」』は、現在シリコンバレー界隈などで人気の高い「長期主義(Longtermism)」という思想について書かれ…
メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生みすず書房Amazonこの『メタゾアの心身問題』は、タコやイカがどのような「意識」を持っているのかについて様々な観察・研究をもとに紹介した、『タコの心身問題』の続篇にあたる。『タコの心身問題』は本邦での刊…
素晴らしき別世界 地球と生命の5億年作者:トーマス・ハリデイ山と渓谷社Amazon※山と渓谷社からの依頼で山と渓谷社のnote用に書いた書評ですが大変おもしろい本だったので自分のブログ用にちょこちょこと書き換え、許可を得て転載していますわれわれは自分の…
行為主体性の進化:生物はいかに「意思」を獲得したのか作者:マイケル・トマセロ白揚社Amazonこの『行為主体性の進化』は、認知科学が専門のマイケル・トマセロによる、「行為主体性」について書かれた本だ。霊長類や他の哺乳類はアリやハチといった昆虫と比…
遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―作者:キャスリン・ペイジ・ハーデン新潮社Amazon近年、遺伝子研究が進展してきたことで身長や顔といった見た目の要素だけでなく、「学歴」のような生涯収入やそれに伴う生活の質に直結する部分も遺伝子の影響を受ける…
津波――暴威の歴史と防災の科学みすず書房Amazonこの『津波』は津波の研究者であるジェイムズ・ゴフとウォルター・ダッドリーによる、世界中・歴史上で起こった津波についての一冊である。本書のテーマのひとつに、どれほど大きな被害をもたらした津波であっ…
未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマンみすず書房Amazonこの『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』はその名の通りフォン・ノイマンの伝記である。1903年生まれの1957年没。数学からはじまって、物理学、計算機科学、ゲーム理論など幅広い分野で革…
がんの消滅:天才医師が挑む光免疫療法 (新潮新書)作者:芹澤 健介新潮社Amazonこの『がんの消滅』は、新たながんの治療法として注目を集める「光免疫療法」について書かれた一冊である。光免疫療法はすでに米国や日本で一部の症例に対して承認され、標準治療…
毒殺の化学:世界を震撼させた11の毒作者:ニール ブラッドベリー青土社Amazonこの『毒殺の化学:世界を震撼させた11の毒』は、その書名の通りに人間を毒殺するために用いられた11の毒について書かれた一冊になる。毒殺では常套手段といえる青酸カリやトリカ…
気候崩壊後の人類大移動作者:ガイア・ヴィンス河出書房新社Amazon暑い日が続く今日この頃。日本国内は避暑で逃げようにも北海道ですら歴史を更新する猛暑が続き、どこに行けばいいのかと途方にくれてしまいそうになる。しかも、地球温暖化は続くのだ。このま…
アルツハイマー病研究、失敗の構造みすず書房Amazon認知症の一種であるアルツハイマー病は、誰もが老化と共におちいる可能性のある病気だ。記憶力が衰え、言語・思考などあらゆる知的能力がだんだん衰退し最終的には死に至る。体はそのままで人格が壊れてい…
科学でかなえる世界征服作者:ライアン ノース早川書房Amazonこの『科学でかなえる世界征服』は、『ゼロからつくる科学文明 タイムトラベラーのためのサバイバルガイド』などで知られるライアン・ノースの最新作だ。前作(『ゼロからつくる科学文明』)は、も…
「生きている」とはどういうことか:生命の境界領域に挑む科学者たち作者:カール・ジンマー白揚社Amazon「生きているものといないもの」を見分けるのは、直感的には簡単に思える。たとえば、人間や犬が生きていること、石のような無機物が生きていないことに…
人間がいなくなった後の自然作者:カル・フリン草思社Amazonこの『人間がいなくなった後の自然』は、作家・ジャーナリストのカル・フリンが、原子炉事故や薬物汚染、地雷原に紛争に──と、数々の理由によって人間に打ち捨てられた地を訪れ、そこでどのように自…
アイスピックを握る外科医 背徳、殺人、詐欺を行う卑劣な科学者作者:サム キーン柏書房Amazonこの『アイスピックを握る外科医』は、墓泥棒から動物の虐待まで、主に科学的探求や功名心から悪徳に手を染めてきた科学者たちのエピソードをまとめた一冊である。…
意識をゆさぶる植物──アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅣ)作者:マイケル・ポーラン亜紀書房Amazonこの『意識をゆさぶる植物』は『幻覚剤は役に立つのか』などで知られる作家マイケル・ポーランの最新作で、副…
眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た作者:スザンヌ・オサリバン紀伊國屋書店Amazonスウェーデンには「あきらめ症候群」などと称される、特殊な病が存在する。この症状があらわれると、歩いたり話したりをやめ、場合によっては目…
会話の科学 あなたはなぜ「え?」と言ってしまうのか (文春e-book)作者:ニック・エンフィールド文藝春秋Amazon本書『会話の科学』は、会話全般に光をあて、そこにどのようなルールや傾向があるかを分析していく一冊だ。我々は会話をしている時、無意識的にそ…
相分離生物学の冒険――分子の「あいだ」に生命は宿る作者:白木賢太郎みすず書房Amazonこの『相分離生物学の冒険』は、米国の学会では2018年からよく取り上げられるようになってきた、最新の生物学分野の研究テーマである「相分離生物学」について書かれた一般…
人類滅亡の科学 「滅びのシナリオ」と「回避する方法」作者:マーシャル・ブレイン日経ナショナル ジオグラフィックAmazonこの『人類滅亡の科学』はその署名通りに、人類の滅亡のパターンをリストアップし、それに対してどのように滅びうるのかという「滅びの…
ヒエログリフを解け: ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース作者:エドワード・ドルニック東京創元社Amazonこの『ヒエログリフを解け: ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース』は、古代エジプトの象形文字である…
もっとホワット・イフ? 地球の1日が1秒になったらどうなるか作者:ランドール マンロー早川書房Amazonこの『もっとホワット・イフ?』は、インターネット漫画家である著者の漫画をまとめたもの。数あるインターネット漫画の中でも本作の特徴は、著者ランド…
習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてかみすず書房Amazonいつも通勤や通学につかっている道は、何も考えずにも動けるぐらいには「習慣」になっているものだ。むしろいつものルートとは別の方角に行く必要がある時、そのことを忘れて「習慣」…
「こころ」はどうやって壊れるのか ~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語作者:カール・ダイセロス光文社Amazonこの『「こころ」はどうやって壊れるのか』は、精神科医として現場に立ちながら、光を用いることで脳の活動を観測や制御を可能にする、「光遺伝学…
悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?作者:サイモン・マッカーシー=ジョーンズインターシフトAmazon最近、仕事中のほとんどの時間は何らかのゲーム配信(最近はLeague of Legends)を垂れ流していることが多い。人気のストリーマー…
言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―作者:モーテン・H・クリスチャンセン,ニック・チェイター新潮社Amazonこの『言語はこうして生まれる』は、その書名通りに言語がどのようにして生まれたのか。そして、一度生まれた言語はどのよう…