基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

オススメ!

本邦初訳作品が多数収録された、人類補完機構全短篇──『三惑星の探求』

三惑星の探求 (人類補完機構全短篇3)作者: コードウェイナー・スミス,伊藤典夫,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/08メディア: 文庫この商品を含むブログを見るコードウェイナー・スミスによる全短篇を収録する〈人類補完機構全短篇〉が、第…

肥満の起源はどこにあるのか──『人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学』

人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学作者: マイケル・L・パワー,ジェイ・シュルキン,山本太郎出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2017/07/19メディア: 単行本この商品を含むブログを見る現代人はかつてないほど太っている。体長を身長の二乗で割って…

ガラクタまみれの町に、革命の時が訪れる──『穢れの町』

穢れの町 (アイアマンガー三部作2) (アイアマンガー三部作 2)作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/05/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見るロンドンの不用なごみの寄せ集めで出来た巨大な屋敷、…

階層世界を舞台に、作家らの個性が奔放に炸裂した傑作──『BLAME! THE ANTHOLOGY』

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)作者: 九岡望,小川一水,野崎まど,酉島伝法,飛浩隆,弐瓶勉出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/05/09メディア: 文庫この商品を含むブログを見る本書は弐瓶勉による傑作『BLAME!』の世界観を題材とし、九岡望、小川一…

後宮の女たち、国家をやる──『あとは野となれ大和撫子』

あとは野となれ大和撫子作者: 宮内悠介出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2017/04/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る本書『あとは野となれ大和撫子』は宮内悠介さんの最新作。いやーこれはおもしろかった! 無数の方向性がある宮内作品だから、…

ケン・リュウの第二短篇集、信じがたいくらいにおもしろい──『母の記憶に』

母の記憶に (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: ケンリュウ,牧野千穂,古沢嘉通,幹遙子,市田泉出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/04/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見るケン・リュウの第一短篇集『紙の動物園』は作品水準としても異様…

被造物が自立する時──『NieR:Automata』

ニーア オートマタ - PS4出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2017/02/23メディア: Video Gameこの商品を含むブログ (8件) を見るいやーおもしろいゲームだった。アクションは爽快で、人類がとっくにいなくなった廃墟の風景は美しく壮麗。それら…

天才が天才について描いた映画監督漫画──『映画大好きポンポさん』

www.pixiv.net 傑作である。非常にシンプルで洗練された作品であり、何よりも"フリーで"公開されている漫画作品なので、(あと僕にあまり漫画を語るスキルがないし)長々と紹介するのはやめておこう。一度でも読み始めたら最後、最初の一コマから最後の一コマ…

バラード×キング×ラヴクラフト──『時間のないホテル』

時間のないホテル (創元海外SF叢書)作者: ウィル・ワイルズ,若島正,茂木健出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/03/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 二作目でこんなの書いちゃってどーすんの 本書は本邦初紹介のイギリス作家、ウィ…

月までのプログラミング──『デジタルアポロ ―月を目指せ 人と機械の挑戦―』

デジタルアポロ ―月を目指せ 人と機械の挑戦―作者: デビッド・ミンデル,岩澤ありあ出版社/メーカー: 東京電機大学出版局発売日: 2017/01/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る本書は「人と機械がアポロ計画においてどう役割分担を…

信仰に基づくハードSF──『エコープラクシア 反響動作』

エコープラクシア 反響動作〈上〉 (創元SF文庫)作者: ピーター・ワッツ,加藤直之,渡邊利道,嶋田洋一出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/01/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見るエコープラクシア 反響動作〈下〉 (創元SF文庫)作者: ピー…

飛浩隆、十年ぶりの短篇集──『自生の夢』

自生の夢作者: 飛浩隆出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る『ラギッド・ガール』から10年ぶりに飛浩隆さんの短篇が本になった(文庫化除く)。一言でいえば極上のSF短篇集である。身体へとダ…

殺人が不可能になった社会vsそんな社会で殺害を決意した男──『破壊された男』

破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)作者: アルフレッド・ベスター,寺田克也,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/01/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『虎よ、虎よ!』で知られるアルフレッド・ベスターのSF長篇デビュー作にして、スタ…

物事の仕組みを理解するために──『ホワット・イズ・ディス?:むずかしいことをシンプルに言ってみた』

ホワット・イズ・ディス?:むずかしいことをシンプルに言ってみた作者: ランドール・マンロー,吉田三知世出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/11/22メディア: 大型本この商品を含むブログ (1件) を見るすべての人間が一カ所に集まってジャンプしたらどうな…

横浜駅が自己増殖し、本州の99%が覆い尽くされてしまった世界──『横浜駅SF』

横浜駅SF (カドカワBOOKS)作者: 柞刈湯葉,田中達之出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2016/12/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る本書『横浜駅SF』はカクヨムに投稿されている作品(今も読める)であり、投稿当初やたらとバズってたから(そ…

凄まじい才能のデビュー作──『ヒュレーの海』

ヒュレーの海 (ハヤカワ文庫JA)作者: 黒石迩守,Jakub Rozalski出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/11/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る数ページ読んで即、「圧倒的に凄い」と思ったし、別の言い方をすれば「これは新しい!」と思った…

ミエヴィルの長篇を一篇一篇に凝縮したような短篇集──『爆発の三つの欠片』

爆発の三つの欠片(かけら) (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: チャイナミエヴィル,引地渉,日暮雅通,嶋田洋一,市田泉出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/12/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る2016年は、多くの翻訳SF短篇集が出て、…

数学的原理に裏打ちされたファンタジー小説──『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』

精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る精霊の箱 下: チューリングマシンをめぐる冒険作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会…

まだ見ぬ社会へ──『デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?』

デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/10/19メディア: 文庫この商品を含むブログを見る読みながら呆然としてしまった。こんなにおもしろい作品がこの世にあっていいのか……? …

宇宙における生命の普遍的特性──『生命、エネルギー、進化』

生命、エネルギー、進化作者: ニック・レーン,斉藤隆央出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2016/09/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る本書は『生命の跳躍』、『ミトコンドリアが進化を決めた』のニック・レーンによる「生命の起源とその…

ゲームが現実を変革する──『セルフ・クラフト・ワールド』

セルフ・クラフト・ワールド 3 (ハヤカワ文庫JA)作者: 芝村裕吏出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る芝村裕吏『セルフ・クラフト・ワールド』3部作がついに完結! 3冊とは思えないような情報密度と…

ざっくりと一回クリアしての感想──『ペルソナ5』

ペルソナ5 - PS4出版社/メーカー: アトラス発売日: 2016/09/15メディア: Video Gameこの商品を含むブログ (10件) を見る「よーしやりこむぞー!!」と発売を楽しみに待っていたわけではなかったんだけど、いざやり始めてみたらあまりに楽しすぎた。結局、土…

忘れてしまっても残るものを。──『君の名は。』

小説 君の名は。 (角川文庫)作者: 新海誠出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2016/06/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (17件) を見るめちゃくちゃにおもしろい映画だった……。『言の葉の庭』の次作でここまでの作品になるのかと鑑…

異なる物理法則を持つ宇宙があったなら、そこでは何が起こるのか?──『エターナル・フレイム』

クロックワーク・ロケット (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: グレッグイーガン,山岸真,中村融出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/12/18メディア: 単行本この商品を含むブログを見る我々の世界とは異なる物理法則を持つ宇宙があったなら、そこでは何が起…

ゲームと共に育ってきた人たちへ──『現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から』

現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から作者: 中川大地出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/08/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見るいやーこれはもうすさまじい力作で、ノンフィクションとしては間違いなく今年ベスト。現代ゲーム史として傑作なの…

語り合いたくなる映画──『シン・ゴジラ』

ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ作者: カラー、東宝,庵野秀明出版社/メーカー: グラウンドワークス発売日: 2016/09/20メディア: 大型本この商品を含むブログ (15件) を見る『シン・ゴジラ』は実に語りたくなる映画だ。セリフは聞き取れないほど早く展開し、…

史上最強のナード──『最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜』

最初のRPGを作った男ゲイリー・ガイギャックス〜想像力の帝国〜作者: マイケル・ウィットワー,加藤諒,柳田真坂樹,桂令夫出版社/メーカー: ボーンデジタル発売日: 2016/06/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る君は『ダンジョンズ&ドラゴンズ…

老いゆくすべての人へ──『死すべき定め――死にゆく人に何ができるか』

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか作者: アトゥール・ガワンデ,原井宏明出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2016/06/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの世には避けられぬことというのがいくつもあり、そのうちの一つは死である。今の…

まるで神話のように反響する傑作短篇集──『スキャナーに生きがいはない (人類補完機構全短篇1)』

スキャナーに生きがいはない (人類補完機構全短篇1)作者: コードウェイナー・スミス,伊藤典夫,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/03/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見るコードウェイナー・スミス作品に出会ったのはSFジャン…

犯罪者こそが誰よりも早くテクノロジーを実用化する──『フューチャー・クライム――サイバー犯罪からの完全防衛マニュアル』

フューチャー・クライム――サイバー犯罪からの完全防衛マニュアル作者: マーク・グッドマン,松浦俊輔出版社/メーカー: 青土社発売日: 2016/02/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見るテクノロジーの発展は個人に可能な領域を極端に増大させた。誰もが…

自由であるがゆえの孤独──『さようなら、ロビンソン・クルーソー (〈八世界〉全短編)』

さようなら、ロビンソン・クルーソー (〈八世界〉全短編2) (創元SF文庫)作者: ジョン・ヴァーリイ,浅倉久志,大野万紀出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/02/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (6件) を見る『汝、コンピューターの夢 (〈八世界〉全…

無数の時間線が交錯する時の劇場──『デューン 砂の惑星』

デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫SF)作者: フランクハーバート,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/01/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る現在SFマガジンで海外SFブックガイドの連載を担当している身として…

「新しい」視点での生命史──『生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学』

生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学作者: ピーターウォード,ジョゼフカーシュヴィンク,Peter Ward,Joseph Kirschvink,梶山あゆみ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/01/14メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るこれは…

ジェンダーと視点の描き方が面白い七冠SF──『叛逆航路』

叛逆航路 (創元SF文庫)作者: アン・レッキー,鈴木康士,渡邊利道,赤尾秀子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2015/11/21メディア: 文庫この商品を含むブログ (8件) を見る英米7冠制覇のSFってきたらこれはまあ凄い。『ニューロマンサー』を超えたとか裏側…

なぜ宇宙は弱肉強食なのか──『天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと』

天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫)作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/12/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (9件) を見る※基本は読み終えた人用。読み終えていないヒトは下記を読むように。 huyukiitoich…

誰が正しく現実を見据えているのか──『神の水』

神の水 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: パオロ・バチガルピ,中原尚哉出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/10/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見るパオロ・バチガルピが今年も長篇新刊を出したわけだが、そこでテーマに選ばれたのは水…

史上最悪の悪党になった男──『エンジェルメイカー』

エンジェルメイカー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)作者: ニックハーカウェイ,Nick Harkaway,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/06/04メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る文字を読んでいてここまでの興奮が押し寄せることがある…

歓喜が疾走し心臓は語りだし世界は二万三千人に覆される──『ブロの道』

ブロの道: 氷三部作1 (氷三部作 1)作者: ウラジーミル・ソローキン,松下隆志出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/09/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る本書はロシアの小説家ウラジミール・ソローキンによる氷三部作のうちの第一部…

我々の日々の半分は地球の暗い部分で過ぎる──『失われた夜の歴史』

失われた夜の歴史作者: ロジャー・イーカーチ,樋口幸子,片柳佐智子,三宅真砂子出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2015/01/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見るじっくりと考えてみるまでもなくこの世界において夜は──「半分」を占めて…

世界の動きを「読める」ようになり、人生を「意味づける」為に──『知的トレーニングの技術』

知的トレーニングの技術〔完全独習版〕 (ちくま学芸文庫)作者: 花村太郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2015/09/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る読書猿という有名な……何ブログなんだ? 知的向上心のある人間の為のブログ──とかいうと…

野望を抱きカオスと踊る──『ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望』

ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望作者: エヴァン・オズノス,笠井亮平出版社/メーカー: 白水社発売日: 2015/07/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見るいやーこれはもう完膚なきまでに面白かった。「ネオ・チャイナ」は…

太平洋戦争全史──『大日本帝国の興亡』 by ジョン・トーランド

大日本帝国の興亡〔新版〕1:暁のZ作戦 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者: ジョン・トーランド,John Toland,毎日新聞社出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/06/04メディア: 文庫この商品を含むブログを見る全5巻にわたって太平洋戦争の発端から結…

アレルギーはなぜ増えているのか──『失われてゆく、我々の内なる細菌』 by マーティン・J・ブレイザー

失われてゆく、我々の内なる細菌作者: マーティン・J・ブレイザー,山本太郎出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2015/07/02メディア: 単行本この商品を含むブログを見るツイッタを眺めていると時々「むかしはアレルギーの人間がいなかったのは……わかるな?」…

言語大戦──『月世界小説』 by 牧野修

月世界小説 (ハヤカワ文庫JA)作者: 牧野修出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/07/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る小説とは言語で表現しうる何もかもを展開できる表現形式である。100億の軍勢がそこにはいたと書いただけでそこに100億…

紙の動物園 by ケン・リュウ

本書『紙の動物園』は中国生まれ、その後アメリカに移住しマイクロソフトに入社しハーヴァードのロースクールにいって卒業後弁護士へ。今はアプリ開発やらコンサルタント業をやりながら小説も書けば翻訳もするというマルチな才能の持ち主ケン・リュウによる…

S,M,L,XL+: 現代都市をめぐるエッセイ by レム・コールハース

普段、線をぐりぐりと引きながら本を読む。あとで引用しようと思うぐっときた部分に、結論部分に、問題提起の部分に。概ねあとから読み返した時に、そこを起点として他の細部をずるずると思い出せるように引いている。というわけで、本書もいつもと同じよう…

チャッピー by ニール・ブロムカンプ

チャッピーアーティスト: ハンス・ジマー出版社/メーカー: Rambling RECORDS発売日: 2015/05/20メディア: CDこの商品を含むブログを見るおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいいいいいい神映画かよおおおおおお…

マレ・サカチのたったひとつの贈物 by 王城夕紀

痺れたなあ……。『太陽・惑星』といいここ最近の日本SFの新人作家はハヤカワ創元以外からもとびきり先鋭的な作品を出してくる。『天盆』に続く二作目の作品である王城夕紀さんによる『マレ・サカチのたったひとつの贈物』は、ド直球のSFでありながらも我々の…

一本の槍──『声優魂 (星海社新書) 』by 大塚明夫

自分のやりたいことが明確に規定できている人間は圧倒的に強い。それはいってみれば覚悟がキマっているということだから。この道で生きていく、あるいは自分はこれをやる為に生まれてきたのだという強烈な「思い込み」。もちろんかみさまーが上から現れて「…

ささやかな英雄の物語──『ストーナー』 by ジョン・ウィリアムズ

生きるとはいろいろな側面を持つもので「最高に幸せな人生だ!」とか「不幸せなクソみたいな人生だ!」とか簡単には総括できるものではないんじゃないかとよく思う。もちろん、そう言えるにも様々な幸運にみまわれなければいけないことはさておいて……。自分…