基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2011-01-01から1年間の記事一覧

教養としてのゲーム史

「教養」の部分には頭の上にはてなまーくがぽんぽんと出てきてしまう感じで意味がよくわからなかったが「ゲーム史」の部分はかなり面白かった。ただ語り尽くせているとはとても思えないのでぜひ第二弾を! と思った。たしかニコニコ動画なんかでもゲームハー…

魔法科高校の劣等生

すごい面白い。「魔法がある世界は世界はこう変わる」という設定も結構盛り込まれていて、それ以上に作品の本質的なところがとてもSF的だと感じる。ライトノベルは今でも10冊に1冊ぐらいの割合で読むし、好きだけれども、発売日に本屋にわくわくしながら…

上を向いて歩こうはなぜスキヤキになったか

坂本九の名曲「上を向いて歩こう」がなぜかアメリカでは「スキヤキ」というタイトルで発売された。これは、謎である。普通スキヤキにはならないだろう。だが、昨日『村上ラヂオ』を読んでいて、ついに「なぜ上を向いて歩こうがスキヤキに変更されたのか」に…

村上ラヂオ

さいきん村上ラヂオ2が出た。1が出たのはもう10年も前のことだ。女性向け雑誌ananに連載されたこの村上春樹の短いエッセイはごく日常的なたわいもないことをつづったものになっている。村上春樹がみて、感じた世界(文字通り世界だ、村上春樹は世界中を…

なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記

何の映画で詳しいシーンの詳細を忘れてしまったが、ある人間が事故にあって死ぬんだか重傷を負う場面から、家を出るその瞬間まで逆回しで撮った場面があった。家を出てその後悲惨な目に会うその人間は道を歩いている時に少し立ち止まったり、忘れ物をして家…

響きの科学

当然ながらこの本の良い部分はすべてわたしの手柄であり、悪い部分は誰かのせいにしたい。できれば、何キロも離れたところに住む、いけ好かないやつのせいに。しかしあいにく、こんなふるまいをすると非難されるだろうから、大勢の方々の力を借りたと正々堂…

友達の数は何人?―ダンバー数とつながりの進化心理学

気に入らない点はいくつかある。 一冊の本として人間の共同体でのコミュニケーションを語り、人間のつながりを生むものとして現代でも行われるスキンシップ行動のルーツを求め、「進化」という観点から人類の起源を探り、さらには「宗教・文化」とは何か、な…

スペースシャトルの落日

これは凄まじい。宇宙計画に携わっている人たちの話を聴いたり読んだりしているだけだとわりと「ああ、夢を見られる素敵な仕事だなあ」という感じだが、その夢を見る為に実際には超巨額な千億とかウン兆とかいうわけわからん規模のゼニが動いているわけであ…

ふむふむ―おしえて、お仕事!

小説家の三浦しをん先生が、「特殊技能を活かして仕事をしている女性」に的を絞ってインタビューしていく一冊。三浦しをん先生は小説家だけあって、人間への読解力が強い、と読んでいると感じますね。短時間で相手のツボをつかんで、魅力を最大限引き出して…

NOVA4

SF短編アンソロジー第四段。全部オリジナルでSF短編をあつめたる、しかも作家陣はひとくせもふたくせもある豪華な方々という野心的なスタートをきって、第四段まで維持し続けているのはさすが。アンソロジーというのは僕の好みからはかなり外れているけれど…

DOG&DOLL

また森博嗣かよ! って感じでしょうか? たぶんそんなに連続して読んでいる人もいないと思いますが。 本書は物書きの森博嗣先生が書いた音楽エッセイです。 対談が西尾維新、ゆうきまさみ、山本直樹という小説、漫画家に寄っていることからも推察される通り…

創造的福祉社会: 「成長」後の社会構想と人間・地域・価値

同著者の『コミュニティを問いなおす』という本が面白かったのでこの本も手に取ってみました。「創造的福祉社会」とか、なんか挑戦的なタイトルで面白そうですしね。副題にもあるように、「経済成長がなかったとしても存続している社会の在り方」はいったい…

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない

つい最近終了したばかりのアニメ。全11話。よくまとまった良いアニメでした。のめり込んでみたなぁ。お話的にはちょいファンタジーな感じ。仲の良かった小学生6人組だったのが、一人は死んでしまいその後残された5人組はバラバラに……、5人が高校生になった時…

創造の方法学

森博嗣は著書『科学的とはどういう意味か』の中で「科学」の意味を『科学というのは「方法」である。そして、その方法とは、「他者によって再現できる」ことを条件として、組み上げていくシステムのことだ。』としています。学校の試験で問われるような、「…

森博嗣ファンだけど初期の日記シリーズを読んでいない人にお勧めする

このエントリは凄くどうでもいいことですけれど、森博嗣先生の本を今までにいくつか読んだことがあって、考え方などに刺激を受けており、しかしまだMORILOGACADEMYしか日記シリーズは読んだことがない人に対して、森先生が一番最初に幻冬舎より出版された五…

スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則

この前作のスティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼンが面白かったので読んでみました。著者自身が語っている本書について少しだけ引用。 『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション―人生・仕事・世界を変える7つの法則』はスティーブ・ジョブズの伝記ではない…

囮物語

西尾維新新刊面白いですね。化物語で驚いて、傷物語偽物語と「ふーん」って感じになって、猫物語黒白で「すげえ!」と思って、「傾物語」「花物語」はハァ? って思って、この囮物語は「やっぱり西尾維新ってすっごい!」と思わせてくれました。僕は西尾維新…

単純な脳、複雑な「私」

タイトルが結構気になる感じ。「え、脳って複雑じゃないの?」と。脳……というよりかはより身近な「自分」に対しての驚きの一冊。「手を動かそう」と思う0.5秒〜1秒前くらいには脳は手を「動かそう」と準備を始めているといった事を観測した実験がある。この…

科学的とはどういう意味か

小説をたくさん書いていらっしゃる森博嗣先生の新書。読んでいて「僕は、バカだ」と強く感じずにはいられなかった。 あまりにも物事を「知ろうとしなさすぎた」。また「科学的」でなかった。強く反省することになった。科学的である為に必要な最初の事は「わ…

1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方

最初本屋でこの本を見つけた時は「またこの世界にクソみたいな本が一冊産み落とされてしまった」と悲しい気分になるぐらい僕はこういう「時間管理系」というか「ビジネス書みたいなもの」が嫌い。なのですが著者を見たら「岩田健太郎」。『予防接種は「効く…

2100年、人口3分の1の日本

驚いた。2100年には日本の人口は4000万人になってしまう。2100年はまだ遠い未来かもしれないが、2050年には人口が9千万人になってしまうと予測されている。こちらは近い分より正確な未来だろう。日本から約3000万人も人が減ってしまう計算になる。面倒くさい…

ルバイヤート

オマル・ハイヤームという方が書いた詩集。詩集を読むのはこれが初めて。今までは詩集といったものを積極的に敬遠してきた。短い文章って、読んでもなんにも記憶に残らないと思っていたからだ。ふーん、で終わってしまう事が多い。というか、そもそも、読ん…

生物学的文明論

人間による環境破壊が深刻なのはみなさんご存じのとおりだ。木を切って森を消し去ったり、土を持っていって地形を変えてみたり、魚をとりまくってみたり、汚水を海に流してみたり。環境は凄い勢いで変貌している。そもそも人間が環境を変化させることによっ…

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論

説明するまでもないことだけれど、本書はジョジョの奇妙な冒険の作者の荒木飛呂彦先生のホラー映画論だ。映画論自体も眼の付けどころが違うし、面白いものだが、それよりもあの「ジョジョ」を生み出している源泉は何なのか、ジョジョを描けるような人間はい…

さよなら、愛しい人

新しく出た村上春樹訳の『さよなら、愛しい人』を読んだ。むかし名作と名高い『長いお別れ』を読んで、まったくピンとこなかったのだけど、今回村上春樹訳でこの作品を読んで、かなりの衝撃を受けた。既存の訳で読んだ時の印象と、ぜんっぜん違うんですよね…

ロングテール(アップデート版)―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略

言っている事は非常に単純なことなのにこの本は446ページもある。まったく同じことを手を変え品を変え説明し続けるので正直半分も読んでない。凄いなと思うのは具体例の多さと、膨大な知識量からくる話題の豊富さで、面白かったけど別にいらなかった。もう誰…

働かないアリに意義がある

「働きアリ」と名付けられていかにも働きそうなイメージのあるアリの中にも、実はまったく働かないアリがいる事は結構有名な事なのですでに知っていた。その理由も、全員がエサを求めに行くと短期的な効率は上昇するものの長期的な視野で見た時に、状況が変…

ニューロマンサー

『ねじまき少女』の帯かなんかに「ニューロマンサー以来の衝撃!」って書いてあって、ニューロマンサー読んだことないから意味不明だったんです。で、ねじまき少女とっても面白かったのでこのニューロマンサーも読んでみました。何が「以来の衝撃」なのかよ…

情報社会のいま ―あたらしい智民たちへ

なんだかよくわかんない部分も多かったが、題名の通り情報社会の現在を把握する本として面白かった。ただ副題に智民たちへ、と入っているように、わっけわかんない造語をふんだんに使うスタイルには最後まで馴染めないまま終わった。智業化、智民化、智場化…

知的生産の技術

読む前は知らなかったのだがどうやら、結構1969年から読み継がれてきている本らしい。話題があまりにも古いので途中で発行日を確認したら1969年でびっくりした。内容は知的生産(既存の情報を組み合わせて新しい今までなかった情報を生み出す)為に必要な諸動…